
物流コストの上昇は、企業の収益や経営戦略に影響を与える重要な課題です。
トラックの燃料費や倉庫の維持費などのコスト削減方法を知りたい方は、本記事をご覧ください。
物流コストとは?
物流コストの定義
「物流コスト」とは、商品や原材料を調達・保管し、そして最終的に消費者や取引先へ届けるまでの一連の流れに要する費用です。
トラックや船舶など輸送手段の運賃、人員や倉庫の維持費、梱包資材の購入費などが含まれます。
配送に関するシステムの導入費用や管理担当者、ドライバーの人件費も物流コストの一部です。
物流コスト比率
物流コスト比率とは、企業が負担する輸送費や倉庫管理費、包装費などの物流関連支出が、売上高に対してどれほどの割合を占めるかを示す指標です。
業種や商品特性によって適正とされる水準が異なりますが、基本的に、「物流コスト÷売上高×100」の式で算出します。
数値が高いほど、売上高に対してコストがかかっていると判断できます。
ドライバーの人件費や燃料価格の変動なども比率を左右する要因となるため、定期的なモニタリングと改善策の実施が必要です。
物流コストの内訳
- 運送費(輸送費):トラック・鉄道・船舶・航空便などを利用する際の運賃、あるいは自社便の車両維持費、燃料費など
- 保管費:倉庫や物流センターでモノを保管するための費用。施設の賃貸料、光熱費、在庫管理の人件費や保険料など
- 荷役費(にやくひ):入庫や出庫、ピッキング、仕分け、梱包、検品などの作業にかかる費用。人件費や外注に支払う作業費など
- 包装費(流通加工費):商品を包装するための資材費用や、セット組み・タグ付けなどの加工費
- 物流管理人件費(管理費):物流に関わる管理業務、システム運用、伝票発行、在庫モニタリングなどに従事する人員の人件費やシステム導入・保守費など。
過度な包装を避ける取り組みも進んでいるが、破損防止のために一定のコストがかかる
物流コストが高まる原因
人手不足
配送を担うトラックドライバーや、倉庫でのピッキング・梱包スタッフなど、物流を支える人手不足が深刻です。
インターネット通販の拡大で荷量は増加する一方、長時間労働や低賃金などの課題があり人材確保が難しい状況が続いています。
その結果、人件費や外注費が上がり、輸送費や荷役費も上昇傾向にあります。
ガソリン価格の上昇
物流の要である輸送手段は、燃料価格の影響を受けます。
ガソリン価格が上昇すると、燃料費のコスト比率が高くなります。
結果、トラックや船舶、航空便などの運賃も連動して上がりやすくなります。
積載効率が低い
輸送に使われる燃料の価格変動は、物流コストに大きく影響します。
ガソリンや軽油の価格が上がると、トラック輸送の燃料費が増え、運賃にも影響します。
また、船舶の燃料である重油の価格も変動するため、海上輸送コストが上がる要因となります。
航空輸送では、ジェット燃料の価格が上昇すると、運賃の引き上げにつながることがあります。
物流コストを削減する方法
輸送ルートの最適化
輸送ルートの最適化は、物流コスト削減において重要なポイントです。
効率的な配送を実現するためには、従来の固定ルートではなく、リアルタイムの交通状況や配送先の優先度に応じた柔軟なルート選定が求められます。
そのため、多くの企業では、AIやGPSを活用したルート最適化システムの導入を進めています。
これにより、渋滞回避や最短距離の選定が可能になり、燃料費や人件費の削減につながります。
また、ルートの最適化には、積み付けの工夫もポイントです。
配送順に合わせた積み込みで作業時間を短縮できます。
近年では、AIによる自動計算技術も進化しています。
また、積載率の向上もコスト削減につながります。
空きスペースを減らし、一度に多く配送することで輸送コストを抑えられます。
荷物の形状や重量を考慮し、スペースを最大限に活用することが重要です。
倉庫内作業の効率化
倉庫内作業の効率化も、物流コストの削減には有効です。
ピッキングや梱包などのプロセスを見直したり、動線を改善したりなどが主な対策です。
動線の改善には、出荷頻度の高い商品を作業しやすい場所に配置したり、通路の交差を避けるレイアウトへ変更したりする方法が挙げられます。
さらに、倉庫管理システムを導入してバーコードやRFIDを活用すれば、在庫情報をリアルタイムで把握でき、ヒューマンエラーの防止にもつながります。
作業がしやすくなることで、作業の負担が減り、時間あたりの生産性が向上するでしょう。
結果、出荷ミスの低減や作業の効率化が進み、コストダウンが可能です。
物流アウトソーシングの活用
物流アウトソーシングの活用もコストダウンにつながるかもしれません。
輸送ルートや倉庫内作業を効率化するにあたり、配送業者との交渉や新しいシステムの導入が必要になります。
しかし、改善しようにも人手やノウハウが足りないこともあるでしょう。
その課題を解決できるのが物流アウトソーシングです。
物流のプロが最適なルートや在庫管理を提案してくれるサービスで、専門業者が各種システムや輸送ネットワークを活用して、物流業務を代行してくれます。
需要の変動に合わせて柔軟にリソースを調整できるため、固定費を抑えながら必要なときに必要なサービスを利用できる点もメリットです。
運送の依頼は中島運送まで
中島運送では、豊富な物流ノウハウと最新技術を活用した高品質なサービスを提供。
荷主様のニーズに合わせた柔軟な対応を強みとしており、全国規模のネットワークを活かして、確実かつスピーディーな配送を実現しています。
また、3PL(サードパーティ・ロジスティクス)事業にも注力し、物流アウトソーシングに対応しています。
物流コストの削減や業務の効率化、納品リードタイムの短縮など、多岐にわたるご要望にお応えします。
さらに、24時間365日の対応体制を整え、緊急のご依頼にも迅速に対応可能です。
信頼と実績に裏付けられた物流サービスをお求めなら、ぜひ中島運送にお任せください。
貴社の物流パートナーとして、共に成長を目指します。
まとめ
物流コストは、運送費・保管費・荷役費・包装費など多岐にわたる要素から構成され、売上や利益にも大きな影響を与えます。
人手不足や燃料価格の高騰、積載効率の低下などがコスト上昇の要因です。
拠点集約や倉庫内作業の効率化、アウトソーシングなどの施策が効果的な削減策として挙げられます。
自社と合うアウトソーシング先を見つけて、物流コストを削減しましょう。